著作物性 「タコの滑り台事件」が示す著作物性の境界。応用美術か否か? 2024年12月31日 はじめに いわゆる「タコの滑り台事件」は、原告が「タコの形状を模した公園の遊具である滑り台」について著作権(美術の著作物または建築の著作物)を有すると主張し、被告が別の公園整備工事でタコ形状の滑り台を製作したことが著作権侵害(複製・翻案)に当たるとして損害賠償等を求めたものです。 本件では、一審・東京地方裁判所判決(令...大熊 裕司
著作権の利用 著作権と並行輸入:国内市場への影響と規制 2024年11月11日 はじめに 現代のグローバル化した市場では、著作物(書籍や音楽、映像など)の国際的な流通がますます活発化しています。その中でも、「並行輸入」と呼ばれる、正規の輸入ルートを通さずに海外から商品を輸入し国内で販売する手法が注目されています。日本においても、特に書籍やCDなどを他国から安価に仕入れ、国内で販売することで消費者に...大熊 裕司
著作隣接権 著作権法における著作隣接権と権利譲渡の実務課題 2024年11月11日 はじめに 著作権法の分野では、著作物の創作者や関係者が権利を適切に管理するための制度が整備されています。その中でも「著作隣接権」は、実演家やレコード製作者が著作物の二次的な利用に対して持つ権利として、音楽・映画・放送業界において特に重要視されています。近年のテクノロジーの発展により、従来にはなかった利用形態が次々と生ま...大熊 裕司
著作権の権利制限 教科書や試験問題における著作物の使用と著作権の制限 2024年11月6日 教育現場で使用される教科書や問題集、試験問題では、多くの著作物が使用されていますが、その使用が自由に行えるわけではありません。日本の著作権法では、著作物の使用について特別な規定が設けられていますが、これには適用条件があり、誤解や無許可の利用が著作権侵害に当たることもあります。本記事では、教科書や試験問題における著作物の...大熊 裕司
音楽の著作物 音楽の著作物における編曲と著作権の考察 2024年11月6日 音楽は日常生活の中で広く親しまれており、さまざまな場面で再生され、編曲され、利用されています。しかし、音楽に関する著作権の問題は非常に複雑で、特に編曲に関してはその範囲や権利の扱いが難しい問題となることが多いです。本ブログでは、音楽の著作物における「編曲」とその著作権上の取り扱いについて、判例を交えながら詳しく解説しま...大熊 裕司
著作物 スポーツの試合と放送権の関係:その背景と法的根拠 2024年10月20日 スポーツは多くの人々に感動を与える娯楽であり、特にオリンピックやワールドカップといった世界規模のイベントは、国境を越えて熱狂的に視聴されます。しかし、これらの試合をテレビやインターネットで視聴するために、放送局は莫大な放送権料を支払っていることをご存知でしょうか?スポーツの試合の放送権は、誰が持ち、どのように取引されて...大熊 裕司
著作権の権利制限 教育現場における著作物利用と著作権のルール—授業で著作物を使う際の注意点 2024年10月19日 授業の中で、教員が書籍や音楽、映像、インターネットの資料など、さまざまな著作物を利用することはよくあります。しかし、それらの著作物は基本的に著作権法によって保護されており、無断での利用は違法となる可能性があります。ただし、教育機関での著作物利用には一定の特例が設けられています。この記事では、教員が授業でどのように著作物...大熊 裕司
著作者人格権 パロディと著作権法の関係—替え歌やパロディが違法となる理由とは? 2024年10月19日 パロディは、文化や日常生活においてしばしば目にする表現形式です。特に音楽や映像を題材にしたパロディは、コミカルな要素や風刺を加えて観客を楽しませる手段として知られています。しかし、パロディには著作権の問題が絡むことが多く、特に替え歌やパロディが著作権法上問題となるケースが多くあります。今回の記事では、パロディと著作権法...大熊 裕司
著作者人格権 著作者人格権の不行使特約とは?—その重要性とビジネスにおけるリスク管理 2024年10月19日 著作権ビジネスにおいて、著作物の利用は重要な課題であり、特に「著作者人格権」の問題がしばしば議論されます。著作権の譲渡や使用許諾を受けたとしても、著作者人格権の存在により、著作物の改変や表示に制約が生じる場合があります。こうしたリスクを回避するために重要な概念が「著作者人格権の不行使特約」です。本記事では、この特約の法...大熊 裕司