著作物性 TRIPP TRAPP事件(第2回・知財高裁平成27年4月14日判決) 2025年1月1日 1.判決の基本情報 事件番号:知的財産高等裁判所判決/平成26年(ネ)第10063号 判決日:平成27年4月14日 判示事項:被控訴人(被告)が製造販売する幼児用椅子(被控訴人製品)が、控訴人(原告)製造の「TRIPP TRAPP」椅子(控訴人製品)の著作権や不正競争防止法上の権利を侵害するか否かが争点でした。本判決で... 大熊 裕司
美術の著作物 “BAO BAO”バッグ事件 2024年12月31日 1.はじめに 本記事では、「不正競争行為差止等請求事件」(東京地方裁判所判決/平成29年(ワ)第31572号/令和元年6月18日)について、判決日や出典等の基本情報を整理したうえで、どのような事案が争われ、裁判所がどのような基準と判断を示したのかを詳しく解説します。本件は、ファッションアイテムのうち特にバッグの外観デザ... 大熊 裕司
著作物性 「タコの滑り台事件」が示す著作物性の境界。応用美術か否か? 2024年12月31日 はじめに いわゆる「タコの滑り台事件」は、原告が「タコの形状を模した公園の遊具である滑り台」について著作権(美術の著作物または建築の著作物)を有すると主張し、被告が別の公園整備工事でタコ形状の滑り台を製作したことが著作権侵害(複製・翻案)に当たるとして損害賠償等を求めたものです。 本件では、一審・東京地方裁判所判決(令... 大熊 裕司
著作権の利用 著作権と並行輸入:国内市場への影響と規制 2024年11月11日 はじめに 現代のグローバル化した市場では、著作物(書籍や音楽、映像など)の国際的な流通がますます活発化しています。その中でも、「並行輸入」と呼ばれる、正規の輸入ルートを通さずに海外から商品を輸入し国内で販売する手法が注目されています。日本においても、特に書籍やCDなどを他国から安価に仕入れ、国内で販売することで消費者に... 大熊 裕司
著作隣接権 著作権法における著作隣接権と権利譲渡の実務課題 2024年11月11日 はじめに 著作権法の分野では、著作物の創作者や関係者が権利を適切に管理するための制度が整備されています。その中でも「著作隣接権」は、実演家やレコード製作者が著作物の二次的な利用に対して持つ権利として、音楽・映画・放送業界において特に重要視されています。近年のテクノロジーの発展により、従来にはなかった利用形態が次々と生ま... 大熊 裕司
著作権の権利制限 教科書や試験問題における著作物の使用と著作権の制限 2024年11月6日 教育現場で使用される教科書や問題集、試験問題では、多くの著作物が使用されていますが、その使用が自由に行えるわけではありません。日本の著作権法では、著作物の使用について特別な規定が設けられていますが、これには適用条件があり、誤解や無許可の利用が著作権侵害に当たることもあります。本記事では、教科書や試験問題における著作物の... 大熊 裕司
音楽の著作物 音楽の著作物における編曲と著作権の考察 2024年11月6日 音楽は日常生活の中で広く親しまれており、さまざまな場面で再生され、編曲され、利用されています。しかし、音楽に関する著作権の問題は非常に複雑で、特に編曲に関してはその範囲や権利の扱いが難しい問題となることが多いです。本ブログでは、音楽の著作物における「編曲」とその著作権上の取り扱いについて、判例を交えながら詳しく解説しま... 大熊 裕司
著作物 スポーツの試合と放送権の関係:その背景と法的根拠 2024年10月20日 スポーツは多くの人々に感動を与える娯楽であり、特にオリンピックやワールドカップといった世界規模のイベントは、国境を越えて熱狂的に視聴されます。しかし、これらの試合をテレビやインターネットで視聴するために、放送局は莫大な放送権料を支払っていることをご存知でしょうか?スポーツの試合の放送権は、誰が持ち、どのように取引されて... 大熊 裕司
著作権の権利制限 教育現場における著作物利用と著作権のルール—授業で著作物を使う際の注意点 2024年10月19日 授業の中で、教員が書籍や音楽、映像、インターネットの資料など、さまざまな著作物を利用することはよくあります。しかし、それらの著作物は基本的に著作権法によって保護されており、無断での利用は違法となる可能性があります。ただし、教育機関での著作物利用には一定の特例が設けられています。この記事では、教員が授業でどのように著作物... 大熊 裕司