判例紹介 複製権公衆送信権私的使用 企業内での著作物コピーと私的使用の限界――著作権法30条1項の適用範囲と公衆送信権の交錯 2026年4月9日 はじめに――企業における著作物利用の著作権法上の課題 業務の一環として市販の書籍を複写したり、新聞記事をPDF化して社内サーバーに格納したりといった行為は、多くの企業で常態化しています。しかしながら、これらの行為が著作権法上どのように評価されるかについては、必ずしも十分な認識が共有されているとは言い難い状況にあります。... 大熊 裕司
判例紹介 損害賠償翻案創作性差止請求 類似するゲーム画面と翻案権侵害――釣りゲータウン事件が示した「全体比較論」の射程 2026年4月9日 はじめに 「このゲーム、あの人気タイトルとそっくりだ」――スマートフォンゲームの世界では、ヒット作が現れるたびに類似作品が登場するのが常です。しかし、画面構成が似ているだけで著作権侵害が成立するわけではありません。 本稿では、携帯電話向け釣りゲーム同士の著作権侵害が争われた「釣りゲータウン事件」(知財高裁平成24年8月... 大熊 裕司
判例紹介 著作者人格権同一性保持権氏名表示権公表権 卒業文集に掲載された詩は「未公表」か?――中田英寿事件に見る公表権と著作権法上の「公表」概念 2026年4月9日 はじめに 中学や高校の卒業文集に寄せた詩や作文――それは多くの方にとって懐かしい思い出のひとつでしょう。しかし、その文集に収められた作品が、年月を経て無関係の出版社によって商業書籍に無断転載されたとしたら、どのような法的手段で自分を守ることができるのでしょうか。 本稿では、日本を代表するサッカー選手の中学時代の詩をめぐ... 大熊 裕司
判例紹介 翻案創作性差止請求共同著作物 編集著作物の著作者と認められない場合とは?――著作権判例百選事件の知財高裁決定を解説 2026年4月8日 はじめに 法学部出身の方であれば、有斐閣の「判例百選」シリーズに触れた経験があるかもしれません。重要な裁判例を精選し、各判例に研究者が解説を付すこの教材は、長年にわたり法学教育の中核を担ってきました。 判例百選の表紙には、複数の学者が「編」の表記とともに名を連ねています。しかし、「編」と記載された者が常に著作権法上の「... 大熊 裕司
映画の著作物 映画の著作物氏名表示権youtube出版社 付属DVD映像を無断でYouTube公開?出版社でも「氏名表示権」で賠償された判例(知財高裁R6.3.28) 2026年1月7日 控訴審(知財高裁 令和6年3月28日判決・令和5年(ネ)10093号)は、出版社の公開行為について「制作者の著作権(財産権)の侵害は認めない」としつつも、「作者名を表示しない公開」は氏名表示権(著作者人格権)の侵害として賠償を命じました(慰謝料80万円+弁護士費用8万円=計88万円)。... 大熊 裕司
判例紹介 損害賠償ライセンス北朝鮮事件いわゆる北朝鮮事件 著作権で勝てない…でも諦めない:一般不法行為(民法709条)が成立する条件と裁判例(北朝鮮事件・バンドスコア・囲碁将棋) 2025年12月17日 北朝鮮事件最判後の「壁」と、近時の肯定例(バンドスコア/囲碁将棋チャンネル)から学ぶ実戦的チェックポイント... 大熊 裕司
判例紹介 損害賠償著作者人格権同一性保持権小説 映画「天上の花」脚本改変事件 2025年11月24日 映画「天上の花」脚本改変事件。共同脚本家による脚本原稿の加筆・修正行為について、原告の黙示の同意があったとして同一性保持権侵害が否定された事例... 大熊 裕司
パブリシティ権 損害賠償契約差止請求ゲーム 最高裁が「物のパブリシティ権」を否定 ーギャロップレーサー事件 2025年11月11日 第1 事案の概要 1 事実関係 原告は、本件各競走馬を所有し、又は所有していた者ら(馬主)です。被告は、ゲームソフトの製造販売を業とする株式会社(テクモ株式会社)です。 被告は、原告らの承諾を得ないで、原告らが所有等する競走馬の名称を使用した家庭用及び業務用の競馬ゲームソフト(商品名「ギャロップレーサー」、「ギャロップ... 大熊 裕司
判例紹介 損害賠償引用SNS第32条 知財高裁はなぜ「引用」を認めたか?「最凶タッグ事件」判決文を読み解く3つのポイント 2025年9月27日 今回ご紹介するのは、その境界線に重要な指針を示した「聖教新聞写真事件」、通称「最凶タッグ事件」について、裁判所がどのような理屈で判断を下したのか、判決文の内容に踏み込みながら、より詳しく、そして分かりやすく解説します。... 大熊 裕司
判例紹介 損害賠償契約不正競争防止法を訴えた事件 判例解説:ペットサプリ「ワンスプーン」事件に見る、不正競争防止法と一般不法行為の交錯点 2025年8月3日 不正競争にならなくても「不法行為」は成立しうる。元代理店のレビュー流用を「自由競争の逸脱」と断じた大阪高裁の逆転判決を解説... 大熊 裕司