美術の著作物 創作性二次的著作物模写浮世絵 「模写」に著作権は生まれるのか――豆腐屋事件が示した二次的著作物の創作性ライン 2026年7月28日 はじめに――江戸の浮世絵を「写した」絵は、誰のもの? 江戸時代の風俗を描いた古い浮世絵は、当然ながらすでに保護期間を過ぎたパブリックドメインの作品です。では、その浮世絵を現代の画家が忠実に「模写」した場合、その模写絵は新しい著作物として保護されるのでしょうか。たとえば、誰かが研究者の模写絵を豆腐のパッケージに無断で使っ... 大熊 裕司
著作物性 編集著作物選択・配列リスト松本清張 リストや一覧表に著作権はある?松本清張映像化リスト事件(編集著作物)をわかりやすく解説 2026年7月28日 はじめに――苦労して作ったリストは守られるのか ある作家の作品が映画化・ドラマ化された履歴を年代順にまとめる。地域の全飲食店を一覧にする。業界の歴史的な出来事を時系列で整理する――こうした「リスト」や「一覧表」を作るには、膨大な調査の労力と時間がかかります。では、その成果物に著作権は発生するのでしょうか。 結論からいえ... 大熊 裕司
美術の著作物 応用美術分離可能性説ファッション 激安ファストファッション事件――ファッションショーは「著作物」か?応用美術の分離可能性説を確立した代表判例 2026年7月28日 知財高判平成26年8月28日 平成25年(ネ)第10068号 判時2238号91頁掲載先:chosakukenhou.jp 論点図 1. 導入――「ショー」そのものは誰のものか 華やかな照明、軽快な音楽、モデルがランウェイを歩き、ポーズを決める――。ファッションショーは、化粧・衣装・アクセサリー・振付・音響・映像が複雑... 大熊 裕司
美術の著作物 応用美術家具TRIPP TRAPP 【詳細解説】TRIPP TRAPP事件―子ども用椅子のデザインは著作物か?応用美術の保護範囲を大きく広げた知財高裁判決 2026年4月19日 【重要な追記(2026年7月)】本記事が扱う知財高裁判決の「個性の発揮」基準は、最判令和8年4月24日(令和7年(受)第356号・第二小法廷)により、現在は最高裁の示した統一基準に取って代わられています。以下の記述は最高裁判決前の議論状況としてお読みください(最高裁判決の内容は「TRIPP TRAPP」最高裁判決の解説... 大熊 裕司
写真の著作物 創作性商品写真 商品写真に著作権は認められるか―スメルゲット事件で示された「限界事例」の判断枠組み 2026年7月28日 1. はじめに―ネット通販の「商品写真」を無断利用されたら? ECサイトやネットショップを運営している方であれば、一度は「自分が撮った商品写真を、同業他社にそっくりそのままコピペされた」という経験があるのではないでしょうか。逆に、仕入れた商品を転売する際に「メーカーのサイトに載っている写真をそのまま使ってしまった」とい... 大熊 裕司
美術の著作物 タイプフェイス書体ゴナU タイプフェイスに著作権は認められるか――ゴナU事件が示した「印刷用書体」著作物性の高いハードル 2026年7月28日 はじめに 新聞広告、書籍、街角の看板、駅の案内標識――私たちが日常目にする文字の一つひとつは、必ず何らかの「書体(タイプフェイス)」でデザインされています。書体デザイナーは、一つの書体を完成させるまでに数年がかりの労力をかけることもあり、創作物としての色彩は決して薄くありません。 では、こうしたタイプフェイスは、著作権... 大熊 裕司
美術の著作物 応用美術設計図 応用美術と設計図の著作物性――スモーキングスタンド事件(東京地判平成9年4月25日)をTRIPP TRAPP最高裁判決から読み直す 2026年6月7日 1 はじめに 工業製品のデザインは、どこまで著作権法によって保護されるのでしょうか。椅子、テーブル、灰皿スタンド、文房具――いずれも機能性と美しさを兼ね備えた「応用美術(applied art)」と呼ばれる領域ですが、わが国の著作権法はこの領域について明文の規定を置いていません。そのため、工業製品のデザインが著作物にあ... 大熊 裕司
美術の著作物 損害賠償著作物性翻案差止請求 キャラクターの著作物性はどこまで?「紋次郎いか」判決を読む! 2025年4月27日 今回取り上げるのは、そのイカ菓子と、時代小説の名キャラクター「木枯し紋次郎」をめぐる著作権・不正競争防止法訴訟です。世代を超えて親しまれてきた二つの“紋次郎”が東京地方裁判所の法廷で正面衝突したました(東京地裁令和5年12月7日判決・裁判所ウエブサイト)。... 大熊 裕司
著作物性 複製権著作物性翻案創作性 ドラゴンクエストⅤ主人公名 著作権判決の全貌 2025年4月27日 本稿は、令和5年10月20日に言い渡された東京地方裁判所判決(令和3年(ワ)第27154号・裁判所ウェブサイト)及び令和6年4月23日に言い渡された知的財産高等裁判所判決(令和5年(ネ)第10104号・裁判所ウェブサイト)を素材に、ゲーム原作の小説と映画の間で争われた「キャラクター名の著作物性」・「出版契約上の協議義務... 大熊 裕司
著作物性 複製権著作物性翻案翻案権 サウジ向け教務システム著作権侵害裁判:経緯と最終判決を詳解 2025年3月22日 知的財産高等裁判所令和3年5月17日判決(不当利得返還等請求控訴事件・同附帯控訴事件、令和2年(ネ)第10065号、令和3年(ネ)第10009号)および、これに先立つ東京地裁令和2年11月16日判決(不当利得返還等請求事件、平成30年(ワ)第36168号)を題材に、いわゆる「サウジアラビア電子機器・家電製品研修所向け教... 大熊 裕司